※この記事は筆者が学生時代(2018年)に描いたものです。最新の情報と異なる場合があります。
みなさんご存知のマザーテレサ!
彼女はマケドニア出身で、恵まれた家庭出身だったにもかかわらず、周りの反対を押し切って修道女としてインドで活動。
貧しいコルカタの人々のために全てを捨てて身を尽くすようになり、その彼女の元に寄付やボランティアが集まり、ムーブメントへとなって行く。
代表的なものは「死を待つ人の家」であり、インド国外にも活動が広まったのち、ノーベル賞などを受賞。
今でも彼女の活動は引き継がれ、特にコルカタには毎日、多くのボランティアが集まっている。
このマザーテレサが作ったコルカタの施設たちを総じて「マザーハウス」と呼んでいる。
マザーハウスでどうボランティアするの?
施設はたくさんあるが、本部自体はコルカタの中心部にある。
まずは、本部となるこの地図の場所を把握しておけば良い。
私たちでもボランティアは可能だ。
宗教や人種が違っても受け入れてくれる。
基本的には月曜・水曜・木曜の15:00から説明会があるらしく、そこに参加することになる。
僕の場合は説明会の場所は本部とは異なったので、まずは着いた日に本部にて説明会の有無と場所を確認してみて欲しい。
もし説明会に参加できなかった場合も、ボランティアしたい当日の朝7:00に地図上の本部に行けば対応してもらえる。
ただし、何かイベントなどがあれば時間は変動する可能性や、受け入れる側のことも考えて、ほぼマストで説明会には参加して欲しい。
ボランティアする際の注意事項
施設内に掲示されたポスター。説明会の日時と時間を示している。(2018年8月時点)
まずは施設内での写真撮影は禁止だ。
写真にあるように、説明会の際にはパスポートの持参も必須。
服装は汚れても良い服で、動きやすいサンダル(クロックスなど)が良い。
水を使用する作業があったり、場合によっては汚れることもある。
人に関わるボランティアなので、髪を縛る、爪を切る等は常識の範囲で整えた方が良い。
また、日本人は観光や体験気分でボランティアをしがちのようで、他の外国の方からの印象は良くないようだった。
宗教施設であることも忘れずに、適切な振る舞いも必須。
活動中に貴重品を預けるロッカーもあるが、盗難があったという話も現地で聞いたので、最低限のものを持って行くのが良いだろう。
ボランティアの流れ
建物自体は大通りに面しているが、入り口は1つ中に入った通りにある。
朝の指定された時間に集合すると、部屋にチャイやバナナ、簡単な食パンが置いてある。
これは最近に訪問した際も、3年前に訪問した際も同じであった。
その後、シスターから朝のお知らせがあり、みんなでキリスト系の歌を歌う。
それから訪問施設ごとに別れ、みんなで移動をする。
この際、施設によっては公共のバスなどで移動することもある。
ルピーはしっかり持参し、帰りに迷子にならないようにバス乗り場等を覚えて置いた方が良いだろう。
施設到着後は、シスターやベテランボランティアの指示に従ってボランティアをする。
基本的には途中で1度、チャイとビスケットを食べる休憩がある。
そして、終了の指示が出たのち、またチャイを飲んで、それぞれのタイミングで帰ることになる。
ボランティアの内容は施設ごとに異なるが、洗濯や食事の配膳、洗い物、下の世話をすることなど多様だ。
ボランティアに来る人々
今回、一緒に施設を訪問したの仲間たち。それぞれ別の施設でボランティアをした。
施設自体がキリスト教系の施設であり、特にカトリックの方々が多い。今回はスペイン系の方が多く、このボランティアのためにインドに来ている人ばかりだ。夏休みの間はずっとボランティアをしているというスペイン人の大学生もいた。
そこにイスラム系などキリスト系以外の人が見当たらなかったのは、やはりキリスト系の宗教施設だからだと思う。
その中で無宗教の僕がいても良いのか疑問もあったが、快く受け入れてもらえた。
日本人も特に長期休暇の際には訪問数こそ多いが、短期で帰る方が多数だ。体験することも重要なので、短期の活動を否定するわけではないが、もしボランティアをする際は可能な限り1日でも多く関わって欲しい。
また、アジア人の比率では日本人が一番多いらしい。
ついで韓国人、中国人と続く。
ボランティア同士の交流も多く、洗い物の際や休憩の際に様々な会話が飛び交う。
ほんの少しの英会話ができれば、各国から集まったボランティアの方々と交流できるだろう。
また、ボランティア同士の交流会があるとも朝の朝礼でシスターが言っていた。これは定期開催なのか、たまたまその時にあったのかは分からないけれど…
感じて欲しいマザーハウスのこと
朝にボランティアが集まるメインの施設。各地から人種問わず多くの人が押しかける。
このボランティアをして「良いことをした〜!」で終わってももちろん良いのだが、様々なことを感じ、考える機会になったらと思う。
僕が感じたのは、マザーテレサの死後も絶えずにボランティアが集まって来る、この場所の凄さだ。
宗教がすごいのか、貧しい人を助けたいと思う人がすごいのか、それは僕には分からない。
でも、遠くから人を集め、貧しい人々のために人種を超えて力を合わせて活動する。
この場所の持つパワーに僕は圧倒された。
この施設を作る途方も無い決意と、それを現実にしたマザーテレサの計り知れない大きさに触れた気がした。
他にもボランティアをする中でインドのリアルに心を痛め、また命の尊さを改めて感じるかもしれない。
人によって、感じるものは違うと思う。
ボランティアを通じて何か自分のできることを与えたということより、この活動から感じ、学ぶことの方が多いかもしれない。
それが良いことなのか、悪いことなのかも分からないけど、僕はそう感じた。
最後に
できるだけ多くの人に深く、長く、このマザーハウスに関わって欲しい。
このように訪問の詳細を書いた記事は少ないため、この記事を書いた。
しかし、それが現地の負担やご迷惑になるのではないかという懸念もある。
ぜひともボランティアに参加をして欲しいが、軽い気持ちでは行かないでほしい。
そもそも、インドに足を運ぶ時点で、そういった方は少ないとは思うのだが。
誰かの何かの力になれていますように。